勇者計画アヴェルブレイバー 04

「勇者計画アヴェルブレイバー」・登場人物表

久遠寺 勇里(28)主人公

槇原 真希(28)主人公の親友

葛西 丈二(26)主人公の親友

大阪 三郎(58)勇者計画に参加した天才メカニック。

安里 雅(43)日本国首相にして地球防衛軍の総司令官 

スーツの男


暗闇を走る勇里

・勇里「はぁっ はぁっ はぁっ」(銃声)

・勇里「どこの連中だ、俺はもう軍人でもなんでもねえ、一般人だっての!」

・勇里「アヴェルブレイバー完成間近で、パイロットの俺がお陀仏なんて洒落にならないぜ」

・勇里「そぉれ!!」(追っての不意をついて反撃。銃を奪う)

・スーツの男「ぐお!!?」

・勇里「お前、何者だ!人の命狙いやがって!こっちは民間人だぞ!」

・スーツの男「くっ!」(合図とともに銃声)

・勇里「うわっ! 一人じゃねえのかよ!」

・勇里「くっそ!」(川に飛び込む)


・N勇里「時は、西暦2216年。これを聞いている21世紀の君らにとって、この物語は近未来の出来事だと思う。だからこそ言っておきたい。百年やそこらじゃ、人間は大して進歩してない。まして、男の理想なんてぇモンは、未来永劫変わらないんじゃないかぁ?と、俺は思ってしまった。いやそう確信する!」


工場・建造が進むアヴェルブレイバー

・真希「よしよし、良い子ね……ブレッド」

・丈二「おーい槇原ー。ちょっと合体機構について意見を聞きたいんだがー」

・真希「ちっ…… ちょっと丈二!勝手に入ってこないでよ!」

・丈二「うお!? なんだよ、藪から棒に」

・真希「こっちはブレッドの教育い忙しいんだから、あんたらの仕事にかまってる暇なんかないの!」

・丈二「な、なんだぁったく。 こんな時にまた勇里のやつもいねえし」

・三郎「おい!ボウズ!!」

・真希「ああん!もう! うるさいっ!」

・三郎「!? な、なんだいお嬢ちゃん」

・丈二「イライラしてるだけっすよ、おやっさん。 それよりどうしたんですか?すごい剣幕で」

・三郎「おおう!! そうだった! 勇里のやろうが大変なんだよ!」

・丈二「勇里が!?」


アヴェルブレイバー開発室 事務所

・勇里「はぁ……はぁ…… 全くひどい目に……」(ずぶ濡れ)

・丈二「ど、どうしたんだよ勇里! そんな有様で」

・勇里「わかんねえ…… スーツ姿の連中に港で銃撃されたんだ…… 逃げるだけで精一杯だっつの」

・丈二「な、なんだって!?」

・三郎「鉄砲向けられたってか。そいつぁ穏やかじゃねえな」

・真希「何よ!騒々しいわね!」

・勇里「おう、すまねえなマキマキ。どうだ。ブレイバーの調子は」

・真希「マキマキ言うな!! それとブレイバーじゃないわ。私の子の名前はブレッドよ!何度言えば分かるの!」

・丈二(おい勇里、あいつどうなってんだ?様子がおかしいぜ)

・勇里(アヴェルブレイバーの超AIの設計し始めてからあんなだよ。気づかなかったのか?)

・丈二(おやっさん……気づいてました?)

・三郎(あ~~…… ありゃぁマタニティブルーだな。俺のかみさんも娘ができたときゃ、あんなだったぞ)

・真希「そこ!何をコソコソ話してる!」

・丈二「はひっ!」

・勇里「こりゃあたまげたな。マタニティブルーときたもんだ」

・三郎「なるほどな。そりゃあ、感情を持って対話する人工知能の開発だ。自分の子供みたいなもんだろうさ」

・真希「誰がなんと言おうとブレッドは私の子よ!!誰の好きにもさせないわ!特に勇里!あんたにはね!!」

・勇里「おいおい、俺はアヴェルブレイバーのメインパイロットだぞ!?」

・真希「しるかーー!!」

・丈二「おいやめろ!物を投げるな! あいで!!」

・三郎「はっはっは~~ こりゃ愉快だね」

・勇里「いで! おやっさん!笑ってないで止めてくださいよ!! ってうわぁああ!!」

・真希「んぎぎぎぎぎぎ!!(事務机を頭の上まで持ち上げて振りかぶる)」

・丈二「バカ!やめろ槇原!」

・真希「母親の力をっ!なめるなあああああ!!」

・丈二・勇里「のわああああああああああ!!!!」(ドガシャアアアアアアアアン)


しばらくして

・真希「ごめんなさい」(しゅんとしてる)

・丈二「ようやく落ち着いたか」

・勇里「いってってって……ったく、さっきの銃撃より聞いたぜ。お前の事務机ボンバーは」

・三郎「それにしても、あんちゃんを狙った連中…… どこか心当たりはねえのかい」

・勇里「……俺もそれは考えてたんですよ」

・丈二「あんのか、心当たり」

・勇里「……」

・丈二「なんだよ」

・勇里「ぜーーんぜん」

・丈二「ふざけろよこの野郎」

・真希「……もしかして」

・三郎「なんだい。お嬢ちゃんにゃ心当たりがあるのかい」

・真希「最近、ここのシステムにハッキングを試みた形跡があったの。もちろん攻性防壁で相手のシステムは撃退したけど……」

・丈二「は、ハッキング? 一体どこから」

・真希「日本国内、アメリカ、イギリス、オーストラリア、インドネシア、シンガポール…… 世界中あちこちから。手口も異なるわ」

・三郎「ほほう」

・丈二「な、なんでそんなことが」

・勇里「簡単だろ?アヴェルブレイバーが有名になりすぎたんだ。興味本位、技術目的、色々考えられるけどな」

・丈二「まさかお前を狙ったのも……」

・勇里「ああ。まあそんなところだな」

・三郎「手広くやりすぎたなぁ、あんちゃん」

・勇里「ま、有名税ってやつっすねー。大丈夫大丈夫、このくらいは予想の範疇だ」

・丈二「ば、バカいうなよ!お前だけじゃねえ、俺達だって命を狙われ……」

・真希「私のブレッドの命あ狙われてるのね!!」

・丈二「おわぁ!?」

・真希「そうよ、そうなのね! 私のブレッドが………!許せない! 許せないわ!!! 少しでも近づいて見なさい……私が社会的にも物理的にも消してあげるわ!!! おーーーっほっほっほっほ!!!!」

・丈二「だめだこりゃ……」

・勇里「いや、案外コレで安心なんじゃねえか?」

・三郎「とりあえず、スタッフは基本的に開発室に泊まり込みだな」

・勇里「そうっすね。警備も強化しますわ」

・真希「おーーーーっほっほっほっほっほ!!!!」 


第四話 完

大和工房昼下がりの雑芝居 台本集積所

ツイキャス配信「大和工房 昼下がりの雑芝居」 で仕様するオリジナル台本の公開所です。 毎週水曜日11時~15時配信中 配信URL:http://twitcasting.tv/rin_yamato/ ツイッター:https://twitter.com/rin_yamato You Tube: https://goo.gl/2sv5yF

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