第一話:信長参上
登場人物表
- 織田信長(21男) : 信長のクローン。ヒストリー1(赤)
- 聖徳太子(43男) : 聖徳太子のクローン。レキシマン参謀
- アルベルト=アインシュタイン(55男) : アインシュタインのクローン。レキシマンの科学者。
- 女性(19女) : ティッシュ配りの女
- ミイラ(男性陣お好きにどうぞ) : 雑兵
【シーン1 街に飛び出す織田信長】
- 信長 「いやっほおおおおおおおおおおおおう!!! コレが未来の下天かぁ! 最高だねぇーーー!」(スケボーで街を駆け抜ける)
- 太子「信長にも困ったものですねえ」
- アインシュタイン「いいのかい?太子。あのボウズを街に放り出して」
- 太子「世の中、生まれながらにして全てを知り尽くしてはおりませんよ。まして彼は生まれてからまだ1ヶ月。クローンとして織田信長の記憶を持っていたとしても、それは所詮過去のもの。ああいうタイプはまずチャンスを与えて行くことが成長に繋がりますから」
- アインシュタイン「知らないよん? どうにかなっちゃっても。 きひひ」
- 太子「その時は私がいます」
【シーン2 武将も歩けば悪にあたる】
- 信長 「へぇ。コレが21世紀の街ってか。目が回りそうだぜ。 あでっ」(人と肩がぶつかる)
- 信長 「おい貴様! 俺を誰と心得る!」(サラリーマン風の通行人はそのまま言ってしまう)
- 信長 「くっ!! な、なんだとぉ……!?」
- 女性 「よろしくおねがいしまーす」
- 信長 「む?」(ティッシュを受け取る)
- 女性 「よろしくおねがいしまーす」
- 信長 「おい女。コレはなんだ」
- 女性 「え? ティッシュ……だけど」
- 信長 「お願いしますと言ったな。これは現代の貢物の一種か? 確かにコレほど薄く白く美しい紙は俺の時代にはなかった素晴らしいものだが…… 南蛮渡来の新しい技術か?」
- 女性 「え? え? いや、その。そういうのじゃないんで。持ってってくれればそれで良いんで」
- 信長 「何!?」
- 女性 「じゃあ、アタシ失礼します」(走り去っていく)
- 信長 「い、一体なんなんだこの街は?」
【シーン3 悩める信長】
- 信長 「…………」(浮かない顔で帰ってくる)
- アインシュタイン「お、放蕩者の信長少年が帰ってきたかな?」
- 信長 「俺が下戸だよ。女遊びもろくにしちゃおらんわ」
- アインシュタイン「出ていった時の勢いはどっかいっちゃってるねぇ。きしし」
- 信長 「太子!聖徳太子はいるか!」
- 太子 「おや、信長殿。殊勝にも夕飯時には帰ってきましたか。丁度金目鯛が焼けた所ですよ」
- 信長 「アンタはこの世界を守るために、俺を蘇らせたと。そう言ったな」
- 太子 「ええ。そうですよ」
- 信長 「この国が! こんな世が! 本当に守るべき国なのか! 守るべき世なのか!」
- 太子 「おや。随分と色々なことを経験されたようですね」
- 信長 「肩をぶつければ挨拶もしない。 わけの分からない貢物を押し付けられたと思えば、ちょっとした物でもすぐ金、金、金と! 俺の国、尾張にはもっと自由があった!聞けば市を開く連中は「てなんと料」なるバカ高い金を取られ、今日の飯にも困るような経営を強いられているというじゃないか! コレが本当に守る国なのか! 答えろ!」
- 太子 「……アナタの生きていた時代とは、根本が違います。 アナタはもう少し学んだ方がいい。私もこの時代に今一度 生を受け、多くのことを学びました。考えも改めさせられました。今日アナタが外に出向いた事は、その第一歩なのです。学びなさい。織田信長」
- 信長 「ちっ!!」(部屋に入ってしまう)
- 太子 「夕飯はすぐ部屋に持っていきますからね」
- アインシュタイン「おやおやぁ? 反抗機会ね。きしし」
- 太子 「身体は21歳でも、彼は事実上まだ生後1ヶ月みたいなものですから、仕方ありません」
- アラート
- 太子 「!?」
- アインシュタイン「おやおや、でも敵は待ってくれないね」
- 太子 「信長。夕飯は先送りです。敵が来ました。 アナタのその憂さを晴らしてくるといい。 初陣ですよ」
- 信長 「……」(ふすまを開けて出て来る)
- 太子 「信長……」
- 信長 「この国を守るためじゃない。初陣を飾り、己の実力を試すために、俺は行く」(外に飛び出していく)
【シーン4 初陣】
- ミイラ 「ギッ!!ギッ!!ギッ!!」
- 信長 「俺は気が立ってるんだ…… 片っ端から切り捨てる」
- ミイラ 「ギッ!ギッ!!」
- ヒストリーチェンジャー「HISTORY ON YOUR HAND!」
- 信長 「俺は……独裁者だ!!!」
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